あらすじ
「壊れた物を見つけるだけなら、使用人にもできる」
伯爵家の次男ルークが授かった固有スキルは、外れ扱いの『故障診断』。
攻撃魔法の才能もなく、父から押しつけられたのは、修繕費ばかりかかる北の廃砦だった。
だがルークの前世は、工場の設備を直していた日本の保全担当。
壊れた箇所が見えるなら、あとは工具と仲間の腕で直せばいい。
止まった井戸を動かせば、半日かかった水汲みが十歩に。
倉庫の石人形を直せば、古代ゴーレムが薪を割り、パンを運ぶ。
水車と工房を復活させれば、商人と職人が集まり始める。
廃砦を守り続けてきた女騎士エステルも、少しずつ笑うようになった。
ところが、砦の価値を知った実家と古代技術専売局が、設備とルークを接収しようと迫ってくる。
持ち去られた部品を兵器に使ったことで、さらに巨大な魔獣が目を覚ましてしまい――。
戦闘スキルはない。でも、門なら直せる。
外れスキルの転生修理師が、捨てられた砦を最強の街へ変える、修理・領地経営・逆転の物語。
事件の決着から、四年後の街の暮らしと結婚まで描く全30話完結。