あらすじ
「僕、君の彼氏なんだ」
「そんなこと言って、私をどうしようっていうんですか。……えっち」
事故でここ数年の記憶を失った真帆は、毒舌だったころとは別人のように、素直で照れ屋になっていた。
戸惑う直人は、二人の交際を知ってもらおうと、手作りのアルバムを病室へ持ち込む。けれど、写っているのは焦げた卵焼きに、道に迷った夜景デート。思い出を語るほど、彼氏としての能力に疑いが生じていく。
ところが真帆は、その写真から、直人さえ知らなかった「昔の自分の恋心」を見つけ始める。
記憶はないのに、口は悪い。
笑うたびに近づいて、思い出すほどすれ違う二人が、もう一度、恋人になるまでの物語。