あらすじ
高校二年生の桐谷直人には、十年間ずっと好きだった幼馴染がいた。
彼女の名前は、小川美咲。
意を決して告白した直人だったが、返ってきたのは――
「ごめん。直人は大切な幼馴染だけど、恋愛対象として見たことない」
という、残酷だけど仕方のない答えだった。
失恋した直人は、幼馴染への想いを胸の奥にしまい、少しずつ前へ進もうとする。
そんな直人の隣の席になったのは、学校で「高嶺の花」と呼ばれている美少女、水瀬梓。
普段はクールで大人しい彼女。
そんな梓が、なぜか失恋した直人を気にかけてくる。
「……昨日、泣いてた?」
「泣いてない」
「嘘。目、赤かったよ」
最初はただの心配だと思っていた。
けれど、一緒に過ごす時間が増えるにつれて、梓との距離は少しずつ近づいていく。
一緒に帰るようになって。
何気ない会話が楽しくなって。
気づけば、彼女が隣にいることが当たり前になっていた。
そして――直人を振った幼馴染もまた、少しずつ自分の気持ちに気づき始める。
「ねえ、直人。最近……楽しそうだね」
これは、一度失恋した少年が、新しい恋を見つける物語。
そして、誰かを失って初めて、自分の本当の気持ちに気づく少女の物語。