あらすじ
夫が持ち帰った宝の輝きに脳を焼かれたカネは、さらなる略奪を目論み、夜の山奥にある「すずめの宿」へ乗り込んだ。
「おぉい! 開けろやぁ! 雀どもぉ!」
昔から「やんちゃ」が過ぎると豪語する彼女は、かつて自らの手で舌を切り落とした小鳥の存在など忘却の彼方、持ち前の巻き舌と傲慢さで宿に居座り、連日暴虐の限りを尽くす。
「面倒な客だな……おい、物置のアレ、使おうか」
すずめの宿の面々が張り付けたのは、底冷えするほどの「ビジネススマイル」と、冷徹な復讐の企みだった。
欲に目が眩んだババアが選んだ「大つづら」の蓋が開いたとき、脳の髄まで毒する死の臭気と、ヘドロの現実が牙を剥く。
童話の定番を、剥き出しの悪意と容赦ない狂気でブチ壊す、ブラック異聞譚。【3話完結】