あらすじ
目を覚ますと,そこは異世界の森だった。
高校数学教師の高瀬理人,二十五歳。
魔獣の肉が食べられると知った彼が思いついたのは――ハンバーグを作ること。
肉もある。卵もパンも,玉ねぎに似た野菜もある。
日本で何度も作った料理だ。きっと何とかなる。
……そう思って作った最初の一皿は,まずかった。
肉が違う。火が違う。道具もない。おまけに魔獣の肉には妙な魔力まである。
なら,この世界のやり方を一つずつ知ればいい。
肉を学び,道具を作り,失敗してはまた焼いて。
その途中で,喋る変化狸のぽんたと,不思議な魔法を使う狐のクウも仲間になった。
「次は肉多めな!」
「香りもちゃんと考えてね」
「……注文が多いな」
目指すのは,今よりもっとおいしいハンバーグ。
料理好きの元教師と狸と狐が,異世界を食べて,学んで,最高の一皿を探す料理冒険譚。