あらすじ
平凡な青年のもとに、亡き先祖が残した一つの記録が届く。
そこには、かつて先祖が接触した「未来の人間」と、彼らからもたらされた異常な技術について記されていた。
やがて青年は知る。
自分たちの世界は、遥か未来から観測されている。
未来では、時間を越えて過去の文明を観測し、その人々の人生そのものを娯楽として配信する巨大なプラットフォームが存在していた。
戦争も、友情も、恋愛も、裏切りも、死も――すべてが「番組」だった。
そして、未来の観客から支持された人物ほど、強大な力を得る。
青年自身もまた、知らないうちに未来の人気人物となり、戦いの中で力を増していく。
しかし、調査を進める彼の前に、さらに恐ろしい真実が現れる。
かつて先祖が生きた時代も、同じように未来から観測されていた。
そして最後には、番組そのものが終了し、文明は「フォーマット」された。
ならば――
今、自分たちが生きている時代も同じ運命を辿るのか。
未来の運営商は、時間を越える技術と巨大なエンターテインメント・システムを支配し、時代そのものを一つの番組として管理していた。
だが青年は、自分が誰かのための「出演者」であることを拒む。
戦いを重ねる中で、未来の観客たちもまた変わり始める。
永遠の命を手に入れ、何でも見ることができる未来人たちは、他人の人生を眺めることでしか退屈を埋められなくなっていた。
彼らは初めて考える。
自分たちは、本当に自由なのか。
過去と未来。
観客と出演者。
文明を支配する者と、そこに生きる者。
誰かが誰かの未来を決めるのではなく、自分たち自身で未来を選ぶために――。
青年の戦いは、やがて一つの問いへと辿り着く。
「俺たちの未来を、誰が決める?」