あらすじ
『現代の付喪神は時計の姿で顕現する』本編、連載開始します。
機械の声が聞こえる青年・片桐疾風と、1941年製の古いクロノグラフ「チュチマ」。
クルマ、バイク、時計。
人間のそばで働き続けてきた機械たちは、何を見て、何を覚えているのか。
舞台は1990年代。
まだ携帯電話も監視カメラも今ほど身近ではなく、クルマもバイクも、今より少しだけ自由だった時代です。
当初は主人公・疾風の物語から始める予定だったのですが、時計が自我をもつまで、そして彼の腕へ渡るまでを書いているうちに、前日譚があまりにも重く、肥大化してしまいました。
そこで、
外伝1 祖父編
外伝2 父編
本編 片桐疾風編
として整理しました。
物語上の時系列も、この順番です。
外伝では戦時中から戦後の高度経済成長へ。
本編では1990年代へ。
三世代を通じて、一つの時計を軸に、人間と機械の関係を描いていきます。
転生なし。
異世界なし。
魔法もなし。
あるのはただ、
「機械にも声がある(かもしれない)」
という、ひとつだけの妄想です。
軽めの読み物としては本編からで問題ないよう描いていくつもりです。
ちょっと重めの読み味でも差し支えないといった方は、本来の時系列順に読んでいただけると、三世代をつなぐ叢書のような楽しみ方もしていただけると思います。