あらすじ
大学対抗のディベート大会で出会った、男子大学生・立河原と女子大学生・天宮。
男が恋愛対象で、精神的に不安定な一面を持つ立河原。そんな彼に天宮は一方的な恋をする。しかし、立河原が自分を恋愛対象として見ることはない。それでも想いを諦められない天宮の愛情は、やがて激しい執着へと変わっていく。
「私だけが、あなたを幸せにできる」
立河原を自分だけのものにするため、天宮が選んだのは――監禁だった。
自由を奪われ、天宮の作った「愛の巣」で暮らすことになった立河原。当初は彼女を拒絶し、脱出を望み続ける。しかし、どれほど突き放しても自分を見捨てず、孤独な夜には必ずそばにいる天宮に、立河原の心は少しずつ依存していく。
やがて、天宮の帰宅が遅いだけで不安になり、他人の匂いに嫉妬し、彼女がいなければ眠ることさえできなくなっていく立河原。
閉じ込めていたはずの天宮と、閉じ込められていたはずの立河原。
いつしか二人の関係は逆転し、互いが互いを手放せない共依存へと変貌していく。
そしてある日、天宮は立河原に玄関の鍵を渡す。
「もう、好きなときに出ていっていいよ」
ようやく手に入れた自由。
立河原は自ら扉を開き、外の世界へ踏み出す。
――それでも彼が最後に選んだ帰る場所は、かつて自分を閉じ込めていた女のもとだった。
これは純愛なのか、依存なのか、それとも狂気なのか。
一方的な恋から始まった二人が、逃げ道のない愛へと堕ちていく、歪で濃密な共依存ラブストーリー。