あらすじ
夏休み初日の朝、高校生の凜は、小指に赤い糸が結ばれていることに気づく。結び目はなく、解こうとしても解けない。しかも糸は家族の誰にも見えていなかった。
糸は部屋を抜け、玄関を抜け、地平線の向こうまで続いている。凜が動くと伸び縮みし、自転車で一時間漕いでも先は見えない。
「この糸の先に、運命の人がいる」。信じているわけじゃない、と言い訳しながらも、凜は夏休みの四十日を使って、その顔を見に行くと決める。母にはテキトーな言い訳をして、預金を全額下ろし、折り畳み自転車と整備道具、青春18きっぷを用意して旅立つ。
出発の直前、糸が向こう側から軽く引かれた。糸の先の誰かも、動き出しているのかもしれない。
もっと短いキャッチ型にするなら、こうなります。