あらすじ
1942年のミッドウェー海戦で大破した空母「飛龍」の山口多聞司令官と乗組員たちは、艦と運命を共にする覚悟を決めた直後、謎の渦に飲み込まれる。彼らが救助されたのは83年後の2025年、海上自衛隊の護衛艦「いずも」によってであった。日本の敗戦と帝国海軍の解体、平和憲法下で自衛隊が国防を担う現状を知り衝撃を受けるも、山口は冷静に事実を受け止め、現代の日本への協力を約束する。
政府の特例措置で戸籍を与えられた乗組員たちは自衛隊で活用されることとなり、山口たちは現代の軍事知識に適応するための教育課程に挑む。2年の教育を終えた2027年、山口は海将補に任官し、かつての愛艦の名を継承した空母型護衛艦「ひりゅう」を中核とする新鋭艦隊「第一機動護衛隊」の隊司令に任命される。
同じ頃、尖閣諸島周辺で中国海警局の大型武装船が日本の巡視船に衝突する事件が発生するが、柳井総理率いる政府は弱腰な対応に終始し、国民の不満が高まる。総選挙の最中に柳井総理が暗殺される事件が起き、日本新生党の橘孝太郎が強い国家の再構築を訴えて政権交代を実現。新総理・橘は戦後レジームからの脱却と領土侵害への断固たる対応を宣言する。
橘の演説直後、中国が尖閣諸島周辺に潜水艦と海警船団を侵入させ、橘総理は海上警備行動の発令を決断する。山口多聞が太平洋戦争からのタイムスリップ者である最高機密を明かされた橘は、その手腕に期待を寄せる。令和9年8月4日、佐世保を出港した「ひりゅう」は尖閣諸島沖へ到達し、中国海警局に退去勧告を突きつける。時空を超えて再び日本の海を任された提督は、新しい国を守るため最後の戦いへと歩み出していく。