あらすじ
二十歳を迎えた者が、自らの魂を《魂具》として顕す儀式――《顕魂式》
剣、槍、弓。
誰もが自分の未来を決める魂具を手にする中、アルトが授かったのは一冊の本だった。
《取扱説明書》
しかも最初に現れたのは、鉄を少し削るだけの小さな《切削用チップ》
戦うことすらできない魂具を前に、周囲からはハズレ扱いされてしまう。
それでもアルトには、諦めるつもりなどなかった。
夢は昔から変わらない。
冒険者になること。
ならば、この魂具で何ができるのかを調べればいい。
なぜ削れるのか。どう使えばいいのか。壊れたらどうなるのか。
一つずつ試し、考え、理解していくたび、《取扱説明書》は新たなページを開いていく。
小さなチップから始まった魂具は、やがて工具へ、機械へ――そして、誰も想像しなかった領域へ。
これは、ハズレと呼ばれた《取扱説明書》とともに、理屈っぽい青年アルトが自分だけの道を切り拓いていく物語。