あらすじ

とある平凡なアパート。築年数もそれなりで、外廊下の床にはところどころひびが入っていた。 男が部屋を出て、ふと息をついたそのときだった。 「あのー……」 「えっ」 隣の部屋のドアがふいに開き、そこから住人がひょいと顔を覗かせた。中年で小太り、髪はぼさぼさで、くたびれた部屋着を着ているという、いかにもだらしなさそうな風体の男だった。 その住人は玄関から外へ一歩踏み出すと、男の顔と今しがた出てきたばかりの部屋を交互に見比べた。 「空き巣さん……ですよね?」 「……は?」 「いや、空き巣ですよね? だって、その部屋の人じゃないですもん」 「……いいえ」

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小説を読もう2026/10/04
  • 現在の作品空き巣のサイン :約3500文字