あらすじ
「無能な聖女など、王宮には不要だ。瘴気の森で野垂れ死ぬがいい」
聖なる祈りも治癒の力も持たず、ただ「土に触れて植物を育てる」という能力しかなかった聖女候補生のライラは、無能の烙印を押されて世界の最果てである死の森へと追放されてしまう。
しかし、彼女の能力は猛毒の瘴気を吸収し、純粋な命の養分へと反転させるという規格外のものだった。
死の森でひたむきにクワを振るい、奇跡のトマトを育て上げたライラは、ある日、瘴気の呪いに蝕まれて倒れていた王国第一騎士団長のレオンハルトを拾う。
味覚を失い、死を待つだけだったレオンハルトは、彼女の育てたトマトを食べて劇的に回復。
「君のトマトは世界一美味い。俺の命は君のものだ」
氷の騎士と恐れられていたレオンハルトは、ライラの畑と彼女自身を命懸けで守ると誓い、二人だけの穏やかで美味しい開拓生活が幕を開ける。
これは、無能と見捨てられた少女が、最強の騎士と共に世界で一番美味しい奇跡を育む、温かな農業スローライフの物語。