あらすじ
彼にとって、世界はただの陰鬱な絵にすぎなかった。
重苦しい青い冷気に包まれ、汚れたガラス越しに眺める世界。
そして、最後の息苦しさの中、自分が選んだわけでもないルールに縛られた人生に、最後の句点を打とうとしていると思った、その瞬間――
わずか七秒のうちに、青黒い闇は溶け去り、代わりに暖かな黄金色の光が広がっていく。
目を覚ますと、そこには見慣れた景色と同じ姿をしていながら、安らぎと静けさに満ちた世界が広がっていた。
そして、海を望む木製のベンチで、「始まり」と題された本を手にした見知らぬ青年と出会う……。
こうして、自分自身を探す旅が始まる。