あらすじ

雲海の上に張られた夜の幕を、銀の星が結び留めている。 十七歳のリッカが持つ魔法「一段」は、二メートル以内に四十センチ四方の足場を三秒だけ作る。一人しか乗れず、六回続ければ目が回る。 星祭りの昼、結び目の星が村へ落ち、裂けた幕から風が噴き上がった。 旗も屋台も、弟のトトまで空へ引かれる中、リッカは風に流されない床を一枚ずつ作り、銀星を穴へ押し戻す。 広場の拍手に胸を張った直後、星の裏に地図にない印を見つけた。印をたどり、雲海の向こうにある夜幕の裏側を目指す旅で出会うのは、風布で流れを読む旅人ネリオと、それぞれ違う空の見方を持つ人々。 先へ急ぎがちなリッカは、風や地形に足を止められながら、仲間の歩幅を待つことを覚えていく。 三秒の足場をつなぎ、仲間と同じ景色を見るまでの空中冒険譚。

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小説を読もう2026/10/04
  • 現在の作品三秒の足場で落ちた星を拾い、雲海の向こうへ