あらすじ
破綻寸前だった小国ヴェリカを救った、一台の機械。
決められた手順で起動すれば、国のどこかが少しだけ良くなる。
電力、物流、医薬品、雇用――何が改善するかは、動かしてみるまで誰にも分からない。
数十年後、「中央機」の運転は国家的な行事になっていた。
中央機研究所の科学者アレクは、運転時に灯るランプと、その後に起きる社会の変化を調べている。
ある日、遠い国で起きた大規模停電と、自国の通勤時間短縮が一本の線でつながっていることに気づく。
中央機は、何をしてこの国を豊かにしているのか。
そして、人は仕組みの分からない恩恵を、どこまで信じ続けられるのか。