あらすじ
港町の商家の娘クラリッサが結んだのは、三年限定の白い結婚。相手は、表情がぴくりとも動かないことで有名な海軍提督コンラートだ。
契約書は全三十条。ほとんどが旦那様だけを縛る内容で、最後の一条にはこうある。
『違反一件につき、慰謝料は金貨一枚。ただし二件目からは前件の倍額とする』
ところが旦那様は、結婚式の翌朝から違反しっぱなし。しかも毎回、無言で、即金で払ってくる。
「前払いは、可能だろうか」
どうして、お金を払ってまで契約を破るのか。損得勘定が得意なはずの商人の娘にも、その答えだけは計算できない。
倍々で増えていく慰謝料が国家予算に届くまで、あと二十八日。
数字しか信じられないヒロインと、表情だけが一ミリも動かない提督の、契約結婚ラブコメディ。