あらすじ
昭和・平成・令和――三つの時代を生きた渡辺美桜、五十歳。
十五年前に夫と離婚してから、母子家庭で二人の子どもを育て上げた。
小料理屋を営みながら必死に働き、ようやく子どもたちが独立したと思った矢先、結婚したばかりの息子を病気で亡くしてしまう。
そして人生を終えたはずの美桜が目を覚ますと――
「……え? 私、赤ちゃん?」
そこは異世界ではなかった。
なんと美桜が転生したのは、明治中期の日本。
しかも身元も分からない孤児として、屋敷の前に置き去りにされていた。
そんな美桜を保護したのは、武家出身の華族一家。
「転生ってラノベかよ!」
「なんで赤ん坊なのよ!」
「転生特典は? チートは?」
心の中で文句を言いながらも、周囲には元気に泣く赤ん坊としか思われない。
やがて美桜は、優しい使用人たちに可愛がられながら成長していく。
前世で培った料理の腕、商売の経験、子育ての知恵。
そして、五十年の人生で身につけた知識と経験。
それらを頼りに、美桜は明治という未知の時代を生きていく。
「働かないと、ご飯食べられません!」
これは、人生を頑張り続けてきた五十歳の女性が、思いがけず手に入れた二度目の人生。
今度こそ、自分の人生を楽しみます!