あらすじ
十七歳の葬送士、ノア・エルデン。
生者より、何も語らず何も求めない死者を相手にする方が気楽だと思っていた。
ある日、ノアのもとへ一つの遺体が運び込まれる。
その男の名は、アレン・グレイヴ。
幾度も王国を救いながら、魔物と通じた反逆者として処刑された――かつての勇者だった。
いつものように遺体を整え、火葬し、その名を送り火へくべる。
だが炎が消える瞬間、ノアは見知らぬ森に立っていた。
それは、自分のものではない記憶だった。
死者の記憶。
死者が磨き上げた技。
そして、生前に残した未練。
これは、死者を葬る少年が、灰の中に残された人生を継ぎながら、英雄と呼ばれた男の過去を辿っていく物語。