あらすじ
石切り場で育った十八歳の令嬢ニカは、王城の花嫁選びで「じっと座ること」を求められていた。
けれど庭に落ちた竜の抜け殻を羽織った途端、体長八メートルの墨竜に変身。
壊れかけた温室から王子トビアを助け、ドレスよりも翼が似合うと評判になってしまう。
空を怖がるのにおしゃべりな王子は、干し杏子を持って毎日会いに来る。
しかも人間に戻った彼女まで、おやつの時間に誘ってくるのだ。
借り物の翼には一日三回の限界があり、雨に濡れれば飛べない。
友達と着陸場所を作り、竜と場所取りで喧嘩し、お祭りの空を取り戻すうち、ニカは「役に立つ時だけいてよい」という思い込みから抜け出していく。
竜のままでも人間でも、好きな人の隣に座ってよい。
大きな体で小さな幸せをつかむ、明るい変身ラブコメ。
ハッピーエンドです。