あらすじ

レオンには、《距離》が分かる。 壁まで3.21m。 木まで12.48m。 あそこで転んだおっさんまで27.63m。 以上。 「……地味じゃね?」 剣が強くなるわけでもない。 ド派手な魔法が撃てるわけでもない。 分かるのは、ただ《距離》だけ。 まあ便利ではある。 物を投げるときとか。 道を歩くときとか。 暇なときとか。 そんな能力を持つレオンは、ある日、妙なものを測った。 《0.00m》 「ゼロ?」 目の前にある。 手を伸ばす。 届かない。 「…………ゼロってなんだっけ?」 そこから、どうもおかしくなった。 自分から物までしか測れなかったはずの《距離》は、レオンが「距離ってなんだ?」と考えるたびに、少しずつ妙なことができるようになっていく。 そして気づけば、レオンは《踏査者》として未知の土地を歩くことになっていた。 知らない場所。 知らない人。 知らない景色。 そして、どうにも測れないもの。 まあいい。 分からないなら、近づけばいい。 近づいて駄目なら、考えればいい。 それでも駄目なら――。 「とりあえず、もう一回測るか」 これは、《距離》が分かるだけだった少年が、 測って、歩いて、たまに余計なことをして、 少しずつ世界を知っていく物語。 ところで――。 世界の果てって、あと何メートルなんだろう?

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カクヨム
カクヨム2026/10/03
  • 現在の作品世界の果てまで、あと何メートル?~《距離》しか測れない能力、どうやらそんなに単純じゃない~