あらすじ
百年に一度、空を渡る巨大な竜の群れが現れる。
アルディア王国の山村で鍛冶師ヘンリーに育てられた青年アッシュは、その異形ゆえ村人から魔族と恐れられながらも、いつか養父のような鍛冶師になることを夢見ていた。
だがある日、伝承に語られる災厄「渡り竜」が村を襲う。アッシュはヘンリーとともに竜へ立ち向かい、その口元に傷を刻むものの、討ち果たすことはできなかった。村は焼かれ、ヘンリーは命を落とす。
残されたのは、養父の形見である片刃の大太刀「ハバキリ」と、果たせなかった一撃への悔いだけ。
渡り竜は海の彼方、魔族の住むヴルカヌス大陸へ帰る。そう信じたアッシュは、復讐のため旅立つ。
しかし旅の先で彼が知るのは、竜を邪悪と断じる聖霊信仰、魔族と呼ばれる者たちへの偏見、そして竜とともに生きる国ホムラの存在だった。
渡り竜は本当に災厄なのか。
魔族とは、本当にヒューマンの敵なのか。
そしてアッシュ自身の血に隠された真実とは。
これは、復讐を誓った青年が、世界に刻まれた嘘と向き合い、竜と人の未来を変える物語。