あらすじ
「先立つものはお金ですわ!!!」
借金まみれの貧乏貴族、クラウディア家の令嬢フェリシア。
贅沢とは無縁の生活に嫌気が差していた彼女のもとに、思いがけない縁談が舞い込んだ。
相手は港街タラセイアで、一代にして財を築いた豪商、オスカー・ソロ。
四十五歳の彼は、数年前に妻を亡くしたばかりの独身男性だった。
フェリシアにとっては、まさに理想の相手だ。
成金?
年嵩?
そんなことはどうでもいい。
フェリシアが求めるのは、ただひとつ。
結婚後の、優雅で豪華な生活!
ところが――
結婚して間もなく、夫の個人資産を確認したフェリシアは愕然とする。
「……これは、どういうことですの?」
桁が、合わない。
タラセイアの豪商と呼ばれる男の資産にしては、あまりにも少なすぎるのだ。
確かに、結婚生活は思った以上に質素だった。
けれどそれは、倹約をしているからだと思っていたのに……。
「いったい、オスカーは稼いだ金を何に使っているの?」
一瞬にして、フェリシアの豪遊計画が頓挫する。
けれど、それで諦めるフェリシアではなかった。
……こうなったら、
「わたくしが稼ぎますわ!」
これは、金目当てで豪商に嫁いだ令嬢が、稼いでも稼いでも資産を使い込んでしまう夫とともに、自らの財を築いていく、後妻から始まる商売と夫婦の物語。