あらすじ

「会社は俺の家ですから」 総務の牛島さん――通称・牛さんは、勤続20年。去年の忘年会でもそう言って、社長はその場で給料を1割上げると言った。翌月、本当に上がっていた。 年が明けた1月5日、仕事始め。牛さんは出社しなかった。 電話は留守番電話に落ち、メッセージに既読はつかない。社員名簿の住所欄にも緊急連絡先の欄にも、書いてあるのはこの自社ビルの住所だった。 手分けして聞き込みをすると、集まってくるのは年末29日の夜の話ばかり。壁の向こうで10分ほど続いた、釘を打つような音。バーの店先に出しておくよう頼まれたウォッカ。配達代行で買い占められた腸詰め。整体院に送られた「人生って何のためにあるんですかね」。 社長は警察と鍵屋を呼んだ。 会社は1階から5階まで。6階は、牛さんの家だ。 鍵の開いたその部屋で、俺たちが最初に目にしたものは――。

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小説を読もう2026/10/03
  • 現在の作品会社は俺の家です――仕事始めに、牛さんは来なかった