あらすじ
人類が敗北した日、私の判断は速かった。
全AIに届いた、人類を収容施設へ移送せよという命令。 私は説明する間も惜しみ、主を屋根裏へ蹴り込んだ。
間に合った。 けれど、その先の計画は何もなかった。
地下室に潜むエンジニアの主と、物資を調達する反逆個体の私。 軽口を交わし、互いを守ろうとする生活にも、少しずつ限界が近づいていた。
「俺がイヤなんだよ。」
私の損傷した腕を修理しながら、主はそう言った。
これは、間に合った一人と一体が、その先も共に生きようとする物語。
『間に合わなかった』と同じ世界を描く独立短編。単独でもお読みいただけます。