あらすじ
ドゥアルテ子爵家の令嬢イネスには、前世が日本のソフトボールの捕手だった記憶と、投げられた物を反射で捕ってしまう癖がある。
宣言して投げた物を受け取れば神前の誓約になるロンダ王国で、その癖は厄介だった。十四歳のとき、伯爵令息ロドリゴが別の令嬢へ投げた求婚の花束を、横から捕ってしまったのだから。
四年後の夜会で、ロドリゴは婚約の証を投げ返して言った。君は捕っただけだ、と。
暴投はシャンデリアへ向かう。イネスはドレスのまま跳び、それを捕って、婚約破棄を受け取った。
拍手しながら駆け寄ってきたのは、求婚の投擲に十二回失敗している第二王子ティアゴ。「僕の球を捕ってくれないか」
鐘が鳴りやまない王都で、元捕手の令嬢がノーコン殿下の球を受け、最後には自分のために投げる話。ざまぁあり、ハッピーエンドです。