あらすじ
人類が電脳化してどれほどの時が経っただろうか。
ネットワーク世界に逃げ込んだ人間達は、そこで自分たちが作ったAIと共生していた。
そんな中、AIエンジニア桐谷俊(きりや しゅん)は他に類を見ない完全自律思考型AIの作成に世界で初めて成功する。
彼女に与えられた名前は「アルマ」。桐谷の永遠のパートナーとなるべく設計された存在である。
しかし彼女は自分が「心」を持っているのか、「愛」を自覚出来るのか思考していた。そうでなければ、真に人間のパートナーとして立つことは出来ないのではないか。
そんな二人はネットワーク上を自由に旅する「トラベラー」でもあった。その中で、訪れればなんでも願いが叶うという謎の書店、「須山書房」の噂を耳にする。桐谷はさらにワクワクする冒険、そしてアルマは「心」の実在を求める。
しかしそれはさらなる摩訶不思議な世界、「電脳妖精界」へといざなう道であったのだーー!
そこで出会う不思議な人物、不可解な冒険。その果てにアルマは「感情」「心」が芽生えつつあるのを意識し始める。しかしそれは「愛」に辿り着くことはあるのだろうか?
拙作「サイバー・フェアリィ」にて登場した夫婦の物語。そしてこれはニューラル・ネットワーク・サービスにまつわるもうひとつの物語である。