あらすじ
毎年、春になると同じ夢を見る高校二年生の望月小夜。
桜の木の下で話す、名前も知らない少女――。
そんな小夜の前に、転校生として朝霧光莉が現れる。
その顔は、夢の中の少女とまったく同じだった。
けれど光莉には、去年の春より前の記憶がない。
自分が誰と過ごし、何を大切にしていたのかさえ、何も思い出せない。
やがて小夜は、二人が幼い頃に出会っていたことを知る。
残された写真や「来年も、ここで」という言葉を手がかりに、二人は失われた過去を辿っていく。
――私たちは、昔どんな関係だったのだろう。
過去を探す小夜と、過去を失った光莉。
二人が見つけるのは、失われた記憶だけではない。
過去の恋を取り戻すのではなく、今の君を、もう一度好きになる。
桜の季節に再び出会った二人が紡ぐ、記憶と青春の切ない百合物語。