あらすじ
# 花霞の君、帝に愛される
### キャッチコピー
**女と見紛う剣士が、孤独な帝の心を奪う。**
## あらすじ
月明かりに照らされた、夜の城下町。
密かに城下を視察していた若き皇帝・**皇 暁臣**は、帰路で何者かの襲撃を受ける。
護衛とはぐれ、複数の刺客に囲まれた暁臣。
そこへ現れたのは、淡い藤色の着物をまとい、腰より下まで届く美しい黒髪をなびかせた一人の「女」だった。
「随分と物騒ですね」
柔らかく微笑んだその人物は、袖から二振りの短刀を抜く。
そして可憐な見た目からは想像もできない身のこなしで、刺客たちを退けてしまう。
その名は――**雪月**。
他人に興味を示さず、「氷の帝」と呼ばれてきた暁臣は、初めて出会った不思議な女性のことが頭から離れなくなる。
しかし、再会した雪月から告げられたのは――。
「僕、男ですけど?」
女性と見紛うほど美しい青年・**白妙雪月**。
感情を表に出さない孤独な皇帝・**皇暁臣**。
やがて雪月は、その剣の腕を買われ、皇帝付きの侍従として宮廷へ迎えられる。
身分も、生き方も、性格も正反対。
それでも共に過ごすうち、二人の距離は少しずつ縮まっていく。
だが雪月には、決して知られてはならない秘密があった。
十五年前、謀反の罪によって滅ぼされた名門――**白妙家**。
その最後の生き残りこそ、雪月だった。
なぜ白妙家は滅ぼされたのか。
暁臣を狙う刺客の正体とは。
そして、生き残るため「女性」として育てられた雪月が、本当に望む生き方とは――。
皇帝と侍従。
本来なら決して結ばれることのない二人の想いが、やがて宮廷を揺るがす大きな陰謀へと繋がっていく。
**これは、誰も信じられなかった孤独な帝と、
本当の自分を隠して生きてきた美しい青年が、
互いに「帰る場所」になっていく物語。**
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# 登場人物
## 白妙 雪月
**しろたえ ゆづき/19歳/165cm**
本作の主人公。
腰より下まで届く艶やかな黒髪と、淡い灰紫色の瞳を持つ美青年。
非常に中性的で可憐な容姿をしており、女性物の着物をまとっていると、ほぼ確実に女性と間違われる。
普段は穏やかで、よく笑う。
少し天然なところもあり、皇帝である暁臣にも遠慮なく話しかける。
しかし戦闘になると雰囲気が一変。
二振りの短刀を操り、素早い身のこなしで敵を圧倒する。
幼い頃から、ある事情によって女性として育てられてきた。
「大丈夫です」が口癖だが、本当に苦しい時ほど笑ってそう言ってしまう。
甘いものが大好き。
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## 皇 暁臣
**すめらぎ あきおみ/25歳/184cm**
若き皇帝。
黒髪と切れ長の黒い瞳を持つ、端正な青年。
即位して三年。
政治能力に優れ、常に冷静。
ほとんど感情を表に出さないため、周囲からは**「氷の帝」**と呼ばれている。
幼い頃から皇位争いの中で育ったため、他人を簡単には信用しない。
恋愛にも興味がなく、皇后や側室を迎えることにも消極的。
しかし城下で自分の命を救った雪月だけは、なぜか気になって仕方がない。
最初は雪月を完全に女性だと思っていた。
恋愛には恐ろしく鈍感。
嫉妬しても、
「していない」
と言い張るタイプ。
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## 橘 宗一郎
**たちばな そういちろう/28歳/180cm**
近衛隊長。
暁臣の幼なじみであり、最も信頼されている側近の一人。
明るく豪快で、無愛想な暁臣とは正反対。
皇帝相手でも遠慮なく物を言える貴重な存在。
暁臣が雪月を目で追っていることにも早々に気づく。
二人の関係を面白がりながらも、本当に危険な時には命を懸けて守る頼れる兄貴分。
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## 藤原 千景
**ふじわら ちかげ/23歳/176cm**
宮廷に仕える若手文官。
柔らかな物腰をした知的な青年。
身分や性別で人を判断しないため、雪月とはすぐに仲良くなる。
温厚そうに見えて意外と腹黒く、暁臣をからかうことを楽しんでいる。
雪月と親しく話しているだけで暁臣の機嫌が悪くなるため、本人も途中からわざと楽しむようになる。
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## 皇 朔夜
**すめらぎ さくや/21歳/178cm**
暁臣の異母弟。
皇弟。
無愛想な兄とは違い、愛想がよく社交的。
いつも穏やかな笑顔を浮かべているが、非常に頭が切り、簡単には本心を見せない。
初対面では雪月を女性だと思い、
「これほど美しい方が男性とは」
と驚く。
兄が雪月を特別扱いしていることにもすぐ気づく。
暁臣をからかうのが密かな楽しみ。
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## 小春
**こはる/16歳**
宮廷に仕える女官。
明るく素直で、少しおしゃべり。
宮廷へやって来た雪月の身の回りを手伝うことになる。
最初こそ雪月の美貌に驚くものの、次第に兄のように慕うようになる。
恋愛話が大好き。
暁臣と雪月の間に流れる微妙な空気を見ては、ひそかに二人を応援している。
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## 白妙 紫乃
**しろたえ しの**
雪月の養母。
白妙家に仕えていた女性。
幼い雪月を連れて逃げ、生き延びさせるために彼を女性として育てた。
雪月に剣術、礼儀、料理、裁縫など多くのことを教えた人物。
すでに亡くなっているが、雪月の生き方に大きな影響を残している。
雪月が髪を結ぶ際に使う**白い組紐**は、紫乃の形見。
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# 謎の暗殺集団「黒鴉」
皇帝・暁臣の命を狙う正体不明の集団。
黒装束をまとい、黒い鴉を模した紋を持つ。
第1話で暁臣を襲撃するものの、偶然現れた雪月によって阻止される。
ところが刺客の一人は、雪月の短刀術を目にした瞬間、何かに気づいたような反応を見せる。
そして雪月自身も、「黒鴉」の紋を知っているようで――。
彼らの存在は、十五年前に滅ぼされた白妙家と深く関係していく。
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# 作品の見どころ
**◆ 女性と見紛うほど美しいのに、実は強い雪月**
普段はふわっと笑う可憐な青年。
しかし大切な人が狙われれば二振りの短刀を抜き、誰よりも勇敢に戦う。
「守られるだけの美人受け」ではなく、物語の始まりでは雪月の方が皇帝を救う。
**◆ 無表情な皇帝が少しずつ雪月にだけ甘くなる**
最初は誰に対しても冷たい暁臣。
それが雪月と出会い、
「雪月」
と名前を呼び、
危険なことをすれば怒り、
他の男と仲良くすれば嫉妬し、
いつしか雪月だけを特別扱いするようになる。
**◆ 「助ける側」と「助けられる側」が変わっていく二人**
最初の出会いでは、雪月が暁臣へ手を差し出す。
「立てますか?」
しかし物語が進んだ先では、今度は暁臣が雪月へ手を差し出す。
そして最後には――どちらか一方が守るのではなく、二人で並んで歩いていく。
**和風宮廷×身分差×美人受け×クール皇帝×溺愛×宮廷陰謀。**
命を救った偶然の出会いから始まる、二人の恋と運命の物語。