あらすじ

「空気の分子量はいくらかね」 入社面接で問われたその一問に即答したところから、十年が始まった。 配属されたのは、鹿島建設も三菱重工も下請にする部署。 二十代で北京へ送られ、エチレン工場の試運転をやった。 次はアルジェリアの砂漠で技術指導。 さすがに疲れて辞表を出したら、「給料に不満か」と聞かれたので「いえ、もらいすぎです」と答えた。 そしてフランスの片田舎に留学したのに、かつての上司から電話がかかってきて、また同じ砂漠へ送り返される。 その次は通訳として、赤道直下の西アフリカへ。 辞めるたびに、なぜかもっと遠くへ連れていかれる。 ご飯一杯にコクゾウムシが三十匹浮く宿舎で、 看板のない社会主義国を五千キロ走り、 教えた諺を午後の会議で敵に使い返される。 これは、一人のプラント技術者が世界の現場で見たものと、 そこで出会った人たちの十年の記録である。 ※本作に登場する日本人の名前は、ご本人の特定を避けるため一部を仮名にしています。学校名も同様に伏せてあります。

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小説を読もう2026/10/03
  • 現在の作品【昭和実話】辞表を出すたび遠くの国へ飛ばされるんですが!?