あらすじ
日本の空に、黒い球体が現れた朝。校門で「スカート短いぞ」と注意したのが、幼馴染への最後の言葉になった。
目を覚ますと、そこは剣と魔法の異世界。しかも俺は、鋼鉄帝国の筆頭騎士――男になっていた。白石りの、十七歳。女子高生だったはずの俺が、だ。
前線で出会った、敵国の落ちこぼれ魔女。罵られ、道具として扱われるその少女に、俺は剣を向ける。だが交わした刃の癖と、口から出た「スカートが短い」の一言で、すべてを思い出した。
――池上ケイ。俺の、幼馴染。
神は告げる。「魔女の心臓を捧げよ。さもなくば世界は終わる」と。万人を救う正義か。たった一人を生かす狂気か。
俺は迷わない。あいつを助けるためなら、処刑人にも、裏切り者にも、神の敵にもなってやる。たとえこの世界を、丸ごと道連れにしても。
やがて俺は知る。この世界で存在を繋ぎとめる碇は、"名"だということを。神は人から名を奪い、繋がりを刈り取って世界をまわす。だからこそ――互いの名を呼び合う二人だけが、神の理の外側に立つ、たったひとつの"毒"になりうる。神が本当に恐れたのは、剣でも魔法でもない。名を呼び合う、ただそれだけの二人だった。
性別も、名前も、借り物の体に奪われた二人が、前世の日常を取り戻すために命を燃やす――泣ける幼馴染×神殺しバトル。ダークファンタジー×ループSF×狂愛純愛、絶賛執筆中です。