あらすじ
幼い頃に両親を亡くし、王家に迎えられたアルド。
自分が今まで与えられてきたものは、いつか返さなければならない――そう考えて生きてきた。
二国の和平のため、姉である王女マルタに政略結婚の話が持ち上がった時、アルドは自らその代わりになることを申し出る。
姉の結婚を守り、王家への恩を返せるのなら、それでいい。
自分がどう生きたいのかなど、考えたこともなかった。
そうして異国で夫となったのは、王族のセドリック。
知らない土地、知らない屋敷、会ったばかりの伴侶。
けれどセドリックはアルドの気持ちを急かさず、何度でも「君はどうしたい?」と問いかける。
少しずつ増えていく、一緒に過ごしたい時間。
帰りを待ちたいと思う夜。
離れることを寂しいと思う気持ち。
けれど、自分の望みを口にすることに慣れていないアルドと、そんな彼に無理をさせたくないセドリックは、互いを思うあまり少しずつすれ違っていく。
役目でも、恩返しでもない。
初めて自分で選ぶ「帰りたい場所」を見つけるまでの、政略結婚から始まるじれじれBL。