あらすじ

麗しき満月を眺めていたその夜、世界は静かに変貌を遂げた。 天から伸びる透明な螺鈿の階段。 そこから降り立つのは、退廃の美を湛えた異形の十三仏。 袂から溢れ出した宝玉のごとき極彩色の紙吹雪が、昏い夜を埋め尽くしていく。 一片が肌に触れた瞬間、胸を突き抜けたのは恐怖ではなく、身震いするほどの歓喜だった。 ――あゝ、なんて美しいのだ。 これほど蠱惑的な死の審判なら、喜んでこの魂を差し出そう。 しかし、異形の神々が微笑んだ瞬間、私は気づいてしまう。 誰もこちらを見ていない。この絢爛たる光景は、私にしか見えていないのだと。 静寂と狂気が交錯する月夜。 一人の人間が、至高の美の中で魂を融解させていく一瞬を描いた、耽美で退廃的なショートストーリー(詩的散文)。 ※本作はダークで幻想的な世界観、死のメタファーを含みます。耽美な文章やダークファンタジーがお好きな方に届きますように。

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エブリスタ
エブリスタ2026/09/27
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