あらすじ
王城の外を知らずに育った、カルゼリア王国の王女エレナ・セレディス。
十六歳の誕生日、彼女は婚約者アランから贈られた旅行で、生まれて初めて王都の外へと旅立つ。目的地は、ずっと憧れていた海。
しかし、その旅は灰岩峡路で山賊の襲撃を受けたことで一変する。
絶体絶命の戦いの中に現れたのは、小太刀を手にした一人の少女――ラヴィナ・ベルク。
王女とは正反対の環境で育ち、剣の腕と行動力で生きてきた彼女は、エレナを救ったあと、当然のように「助けた報酬」を要求する。
穏やかで対話を重んじる王女エレナ。
率直で現実的、剣と行動で道を切り開くラヴィナ。
同じ十六歳でありながら、身分も性格も生き方も正反対の二人。
本来なら交わるはずのなかった二人の出会いは、やがて王家と貴族たちの思惑、隠された過去、そして人々の知らない力へとつながっていく。
これは、正反対の二人の少女が出会い、互いに足りないものを補いながら、それぞれの運命を歩んでいく物語。