あらすじ

田の神さまは、稲のことなら何でも知っている。 種を播く日も、水を入れる日も、病に見舞われたときも。 巫女のミナたちが祠で尋ねれば、神さまはいつだって答えてくれた。 けれど、その神さまは何でも知っているわけではなかった。 雨のことは空の神に。 水のことは水の神に。 知らないことがあれば、それを知る神に尋ねる。 そんなある春。 田の神さまが突然、答えなくなる。 村人たちが七日七晩祈っても供物を捧げても、返事がない。 神さまがお隠れになったと考える村人たち。 だがミナは、一人で祠の奥へと向かう。 そこで彼女が見つけたのは、御神体ではなく、見たこともない黒い板だった。 神さまが困ったとき、神さまは誰に祈るのだろう。 八百万の神々と、一人の巫女をめぐる短篇SF。

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カクヨム
カクヨム2026/10/02
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