あらすじ

エリアーヌ王女は、ずっと「良い娘」だった。 着る服も、食べるものも、読む本も、付き合う相手も――すべては母である王妃が決めてくれる。 エリアーヌは、それを窮屈だと思ったことなど一度もなかった。 お母様は誰よりも自分を愛し、守ってくれている。 だから、お母様の言うことを聞いていれば幸せなはずだった。 そんなある日、王妃が数日間だけ城を離れる。 初めて自分で服を選ぼうとして、エリアーヌは気づく。 ――私は、自分が何を好きなのか分からない。 戸惑ったまま城下町へ出た彼女は、パン屋で働く少女ミナと出会う。 そして、生まれて初めてこんなことを聞かれた。 「王女様は、何が好きなんです?」 好きな色。 好きな食べ物。 好きな本。 行きたい場所。 小さなことを一つずつ自分で選び始めたエリアーヌ。 しかし、それを知った母は告げる。 「もう、その娘に会ってはいけません」 なぜ母は、娘が自分で選ぶことをこれほど恐れるのか。 幼い頃の曖昧な記憶。 何度も夢に現れる雪景色。 そして、決して外してはいけないと言われてきた青い宝石。 「お母様は、本当に私のことをすべて知っているの?」 これは、母の望む「良い娘」だった王女が、初めて自分自身の人生を選ぼうとする物語。

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小説を読もう2026/10/03
  • 現在の作品お母様の言うことを聞いていれば、私は幸せなはずだった