あらすじ
世界が混迷を迎える中で大韓民国は閉鎖的になっていった。
少子化により、もはや生活やインフラの維持に必要な体制が維持できず、あらゆる所で人口や世帯を把握できなくなり、社会が融解しつつあった。
一方で、朝鮮民主主義人民共和国の南下が始まっていた。かつて厳重な警備体制が敷かれていた国境線も、もはや意味をなさず、密入国者を阻むことはできなかった。
それは必ずしも国家の主導によって引き起こされたものではなく、時として個人や家族による私的な動機による場合もあったが、住民の移動が数十年にかけて少しずつ規模を大きくして半島全土に及んでいった。