あらすじ
祖父が遺したのは、財産の話とは別に用意された、四通の奇妙な「遺言」だった。
「わしの謝罪会見を開け」
「兄は弟に千円を借りろ」
葬儀を終えたばかりの家で、巨大な祖父の写真を前に始まる、前代未聞の悪ふざけ。司会を押しつけられた孫の直人は、祖母と、十三年間まともに話していない父と叔父を相手に、故人の無茶振りを進行することになる。
ところが、くだらない指示に付き合ううち、笑い話の隙間から、誰も言えずにいた言葉が顔を出し始めて――。
最後まで頼み方の下手だった祖父と、その筋書きから少しずつはみ出していく家族の、全四話のコメディ。