あらすじ
何の変哲もない日常を送っていた少年は、ある日、奇妙な夢を見る。
目を覚ますと、そこは見たこともない異世界。
大勢の少年少女が集められた中世風の闘技場で、少年は「ミナモ・レイ」という名を告げられる。
しかし、その名前に覚えはない。
生年月日も、年齢も、出身地も、何一つ自分のものではない。
それでも状況が理解できない少年は、「これは夢だ」と自分に言い聞かせる。
そんな彼に与えられた役目は、異世界で魔法を使うこと。
期待に胸を膨らませながら魔法を発動した少年が召喚したのは――青くプルプルとした一匹のスライムだった。
周囲から向けられるのは、失望と侮蔑の視線。
そして告げられたランクは、最低ランクの『F』。
自分が何故ここにいるのか。
何故、別人の名前で呼ばれているのか。
そして、何故誰も自分のことを知らないのか。
混乱する少年は、足元のスライムに映った自分の姿を見て、ようやく気付く。
――この顔は、俺の顔じゃない。
これは夢なのか、それとも現実なのか。
そして、「ミナモ・レイ」とは一体何者なのか。
自分の正体すら分からないまま、少年の異世界での物語が始まる。