あらすじ
24歳のフリーター・朝倉湊は、ある夜スマホに突然現れた謎のアプリ《MEMORIA》によって、異なる時代の都市や戦場が混ざり合う世界へ送られる。
そこで始まるのは《第七記憶戦争》。
参加者は五つの軍に分かれ、世界に存在する七つの《MEMORIA CORE》を奪い合う。四つのCOREを手にし、《ZERO》を制圧した軍には現実への帰還権と、失われた人物や記憶を取り戻せる《RESTORE》が与えられるという。
戦場には、織田信長、宮本武蔵、ジャンヌ・ダルク、ナポレオン、ニコラ・テスラなど、人類の記憶から再構築された《歴史記憶体》が存在していた。
偉人たちが伝説や人生から生まれた《遺想具》を操る一方、湊の武器は画面の割れたスマートフォン。
能力強度LEVEL1、危険度E、そして希少度は――UNKNOWN。
だが、そのスマホには湊が生きてきた写真、動画、声、メッセージ、そして本人すら覚えていない記憶が残されていた。
歴史上の英雄たちを相手に、湊は力ではなく、記憶と知恵、仲間との連携で生き残っていく。
やがて浮かび上がる疑問。
なぜ自分だけ参加資格「不適合」だったのか。
なぜ消えた人間のことを、わずかに覚えていられるのか。
なぜスマホには知らない少女の写真があるのか。
そして、なぜこれは《第七》記憶戦争なのか。
これは、最強を決める戦争ではない。
誰の記憶を残し、誰の記憶を消すのか――人間とは何によって“その人”であり続けるのかを問う、記憶を巡る戦争である。