あらすじ
――僕は、自分の苗字が大嫌いだ。
親の都合でコロコロ変わり、冷切った家庭環境の象徴となった『清水』という苗字。
家族から与えられるのは潤沢なお金だけ。愛の欠片もない家を逃げ出し、一人暮らしの高校生活をスタートさせた清水奏太は、静かに目立たず生きていくはずだった。
しかし、新学期早々、その計画はあっけなく崩れ去る。
「清水ー!」と先生に呼ばれ、同時に返事をしたのは――学園一爛漫で愛くるしい美少女、清水陽葵だった。
苗字が同じというだけで押し付けられるペア、間違えられるプリント、そして予期せぬトラブルの数々。
逃げ出したいはずの大嫌いな苗字のせいで、奏太の孤独な日常は陽葵によって鮮やかに塗り替えられていく。
これは、自分の苗字が大嫌いだった少年が、同じ苗字の彼女と恋をして、世界で一番自分の苗字が好きになるまでの物語。