あらすじ
空も、時間も、行き先もない不思議な場所で、少年は「ミチ」と名乗る奇妙な存在に出会った。
振り返れば道がある。けれど、進む先には道がない。
自分がなぜここにいるのか。どこへ向かっていたのか。大切な誰かの名前さえ、少年は思い出せない。
そんな彼の耳に、どこからともなく小さな声が届く。
「――助けて」
どこにいるのかも、誰なのかも分からない。
辿り着ける保証もない。
その先へ進めば、名前も記憶も、自分自身さえ失うかもしれない。
それでも少年は、一歩を踏み出す。
これは、まだどこにもない道と、誰かに届くかもしれない願いの物語。