あらすじ
夫を亡くして数年。
――ただ、彼女には誰にも言えない秘密がある。
美紗の心の中には、何人もの「住人」がいるのだ。
現実的なことを言う人。
すぐ恋をしたがる人。
毒舌な人。
「まぁいっか」と笑う人。
そんな彼女たちに囲まれて暮らす美紗の前に、ある日ひとりの男性が現れる。
穏やかで、少し不器用な湊。
けれど、湊の心の中にもまた、彼だけの「住人」がいた。
偶然の出会いから始まった二人の時間は、少しずつ美紗の日常を変えていく。
この物語は、美紗sideと湊side、二つの視点から描かれる。
二人の心には、それぞれ違う「住人」がいる。
同じ出会い、同じ時間を、それぞれの心の家から見つめながら――
二人は少しずつ、お互いのことを知っていく。
心の住人たちは、今日もそれぞれの家で好き勝手に暮らしている。