あらすじ
一人で仕事を抱え込み、救護室で熱にうなされていた私・雛宮葵。
薄暗い部屋で私を見つけ、おでこにそっと冷たい手を重ねてくれたのは、社内で一目置かれるクールな先輩・水野潤だった。
「一人で背負い込むからこんな熱出すんだろ……みんなには誤魔化しといたから」
微かな香水の匂いと熱い吐息に翻弄されたあの日から、二人の距離は急速に狂い始める。
施錠された暗い会議室、指先の傷口に寄せられる唇、そして耳元で囁かれる言葉——「あの日から、ずっとお前のことばかり考えてる」。
警備員の足音に息をひそめたあの一線の予感は、やがて大成功を収めた打ち上げ後の、無人のオフィスへと続いていく。