あらすじ

王立第三騎士団長ゼノ・アルトハイム、三十歳。戦場では一度も退いたことがない「氷の団長」。 ただし、秘書官エルナの机の前を除いて。 内規第十二条――団長の配偶者は、騎士団に籍を置けない。 彼女の席を守るため、結婚の日に団長を辞す覚悟を決めたゼノが選んだ求婚の手段は、「業務連絡」だった。 「今後の昼食の時間を、君と同一にしたい」 「遺言書の受取人を、君に変更したい」 「官舎の鍵を、君に預けたい」 鉄の秘書官は、そのすべてに「承知しました」と答え、すべてを実行した。 けれど十四回目の「承知しました」の夜、ゼノは気づいてしまう。 上官の求婚は、命令と区別がつかない。彼女は、断れなかっただけではないのか。 ならば、すべて撤回しなければ。 撤回届を差し出した団長に、エルナは淡々と告げた。 「受理できません。理由は三点あります」

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小説を読もう2026/10/02
  • 現在の作品堅物団長の求婚は全部業務連絡で届くので、秘書官は十四回「承知しました」と返しました