あらすじ
大学入学早々、謎の軍服集団に拉致された稲田信也。連れて行かれたのは大学近くの荒れ地、待っていたのは撮影用のはずが妙に本気だった地雷の爆風だった。
命拾いして「地雷原の男」と呼ばれるようになった稲田は、「隊長」と女性解放連盟委員長・北岡雅美に誘われるまま、過激だがどこか間の抜けた左翼サークル『大学の明るい未来について語る会』に加わっていく。
隊長の酒の席での失言、敵対セクトとの討論会、怪しい軍事訓練。そんな日々の中、稲田は北岡に心惹かれていくが、彼女が想いを寄せるのは隊長の方だった。そしてある日、隊長は大学を去り、姿を消してしまう。
就職活動に行き詰まった稲田が選んだのは、富山の木工所で働きながらスキーのインストラクターを目指す道だった。「自分の滑りたいラインを、迷わず滑りなさい」。卒業の日に北岡から届いたその言葉を胸に、稲田は雪山で新しい一歩を踏み出す。
拉致から始まり、笑いと別れを経て雪山にたどり着くまでの、ちょっと物騒で、ちょっぴり笑える、青春の記録。
※本作は実体験を8割ほど元にしたフィクションです。拉致や器物損壊など、犯罪に見える(かもしれない)描写は創作による脚色であり、実際の出来事ではありません。本当です。あらかじめご了承ください。