あらすじ
「君との婚約を解消したい」
そう告げた婚約者が、新たに結婚相手として選んだのは――二歳上の姉だった。
仙台の老舗・産業用ロボットメーカー「大槻技研工業」で働く水野理央、二十三歳。
国立大学の工学部を卒業し、産業用ロボットの制御を担当する技術者。
機械の異常や数字の矛盾には誰より早く気付けるのに、人の気持ちや「空気」を読むのは昔から苦手だった。
そんな理央は、ずっと言われてきた。
「仕事はできるんだけどね」
「理央は仕事しかできないから」
一方、姉の美沙は、人の気持ちを読み、相手が欲しい言葉を返すことに長けた美貌の女性だった。
物語は、理央が会社の御曹司で専務の大槻崇人から、新型ロボット開発プロジェクトの補佐に抜擢されたところから始まる。
仕事を重ね、食事を共にし、二人の距離は近づいていく。
やがて結婚を約束するまでになった二人。
けれど、その先に待っていたのが、冒頭の婚約解消だった。
仕事なら負けない。
なのに恋愛も、人付き合いも、「女として」も、自分は姉には敵わない。
本当に、そうなの?
姉に婚約者を奪われた日。
理央は、ずっと自分を縛っていた「仕事しかできない妹」という評価から降りることを決める。
これは、主人公・理央が人の評価ではなく、自分で自分の人生を選び直すための物語。
仙台を舞台に、姉妹の確執、恋愛、仕事、そして会社を揺るがす新型ロボット開発が交錯する、現代お仕事恋愛ストーリーです。