あらすじ

三年間、私は黒龍家当主・蒼月の婚約者だった。 龍の血を引く皇族には、生涯ただひとりの「番」が現れる。 だから、新たな番として白蓮が現れたとき――私は婚約者の座を譲った。 「俺は、白蓮を選ぶ」 ……なのに、おかしい。 私は泣けなかった。 怒れなかった。 何も感じなかった。 まるで、三年間抱えていた想いそのものが、最初から存在しなかったかのように。 故郷へ戻った私は、母が遺した古文書の中に奇妙な記述を見つける。 『龍の力を受け止める者』 『龍を支える者』 そして、そこに描かれていた紋章は――私の家に伝わるものと同じだった。 やがて私は知ることになる。 「番」と呼ばれてきたものの裏側に隠された、もうひとつの役目を。 これは、愛を奪われた令嬢が、自分でも知らなかった運命と向き合い、最後には自分自身の幸せを選ぶ物語。

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小説を読もう2026/10/02
  • 現在の作品番を捨てた龍帝は、知らなかった。 ――私があなたを選んだわけではないこと