あらすじ
異世界の小さな村に生まれた少年、レオン。
日本で生きた記憶の断片を抱えたまま育った彼が、十歳の職業判定で告げられたのは――《勇者》。
師に剣を学び、十五歳で戦場へ。
けれど、物語のような勝利は訪れなかった。
魔王軍の大攻勢の前に戦線は崩れ、レオンは十六歳を迎えることなく命を落とす。
《死亡を確認しました》
《第1周を終了します》
次に目を開けたとき、彼は再び赤ん坊として、同じ母の腕の中にいた。
視界の隅には、死ぬ前には見えなかった半透明の窓。
並んでいたのは、《恒久強化》と《帰還》。
戦場で得た成果は、次の人生の力になる。
記憶と技術、積み重ねた強化を携えて、レオンは何度でも同じ戦場へ向かう。
死ねば、また0歳から。
一度目に届かなかった場所へ、二度目は進める。
負けても、次がある。
けれど周回を重ねるほど、彼の「攻略」は少しずつ形を変えていく。
次の人生で勝つために、今の人生で何を差し出すのか。
これは、十六歳になれない勇者が、何度目かの人生で魔王に挑む物語。