あらすじ
この世界では、自分の「名前」を誰かに知られてはいけない。
人々の脳には生まれたときからチップが埋め込まれており、自分自身で名付けたものが名前と認識される。
そして、その名前を他人に呼ばれると――その人は消える。
だから誰も、本当の名前を口にしない。
高校生の神谷陽向も、そんな世界で当たり前のように暮らしていた。
親友の朝倉颯真とは、いつも一緒にいる。
くだらない話をして、笑って、時には喧嘩もする。
それでも二人は、お互いの「名前」を知らない。
ある日、陽向は放課後の教室で、朝倉が何者かに追い詰められている場面を目撃する。
そして、ある言葉が朝倉に向けて放たれた瞬間――
朝倉は…
大切な人を取り戻すため、陽向は誰も知らない世界の謎を追い始める。